各家庭に事情は様々ですが、一般的に世の中では一度教育がしっかりと受けられない状況に陥ると、その子供世代以降も、同様に教育を受けられない状況が続くと言われています。
これらの教育問題は、社会問題としてメディアでも報道されていますが、そもそも、そこから抜け出したいと思っている人自体がそれほど多くないように感じます。
教育が必要という考えはあったとしても、その程度には雲泥の差があり、他人ごとと考えている人も少なくないのです。
仕事が終わった後、家で子供が勉強やすい環境を作ることを努力している家庭であれば、それなりに支援を行う意味がありますが、テレビ、ゲーム、スマホを触っている親が近くにいた場合、とても子供は勉強する気にはならないものです。
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こうした家庭では、公的な支援があった場合でも、子ども教育費にお金を回そうという発想が起こりにくく、単なる授業料無償化の恩恵をあずかるだけ、という結果になりかねません。
その為、この教育問題を解決していくためには、子どもに勉強するための場を提供することだけではなく、さらに興味を持続させるための支援の場を準備することで、より効果的な運用ができるものと考えられます。
特に、学校の授業の場が十分機能していない場合であれば、塾的な機能をもった放課後の授業を無償にして、学校でしっかり勉強をしてから家に帰る、という状況を作るなどすることで、相乗効果が出てくることが考えらえます。
また、勉強をすることで、将来、どういった世界が待っているかのビジョンについて、個別で指導する体制も必要と思われます。
というのも、家では勉強することで広がるその先の世界について、説明することさえできず、逆効果になることさえあるからです。
次の身近な目標を示しながら、将来的な方向性を見せ、徐々に進んでいける環境こそが、今求められているものといえます。
このようなところまで踏み込んだ議論を期待したいところです。